時計じかけな丸ノ内線

ハイセンスかつマイノリティーな皆様へ。

時計じかけな丸ノ内線とは何か? 〜人を殺す権利〜

このブログを読んでくださっている縦長の液晶板を操作しているそこのあなた、ようこそハンクスの世界へ。このブログを読みに来る方はハイセンスかつマイノリティーな方だと予想します。



f:id:yuuku1025:20180325223419j:plain





f:id:yuuku1025:20180325212222p:plain





そんな前説もさて置き、僕の新垢のハンネである

『時計じかけな丸ノ内線』について説明して行きたいと思います。






1.時計じかけのオレンジ




f:id:yuuku1025:20180325212552j:plain


この作品は1971年公開の

鬼才『スタンリー・キューブリック』監督によるいわゆるサイコ的な映画です。


f:id:yuuku1025:20180325212842j:plain



『俺がいた、名はアレックス』

という謎の倒置法で始まるこの作品。



本国イギリスでは過激だということで上映が禁止されていました。


確かにこの映画は、強盗、暴力、レイプ、殺人等を主人公は犯しますがそこまで過激な描写はないかと個人的には思います。


f:id:yuuku1025:20180325213517j:plain




f:id:yuuku1025:20180325213535g:plain




f:id:yuuku1025:20180325213701j:plain



f:id:yuuku1025:20180325213732j:plain

ちなみにこれが主人公のアレックス

二面性があり、先生や親には敬語、礼儀作法がある。

夜になると暴力、レイプをしばしば。

(ちなみに親は夜バイトに行ってると思ってる)



f:id:yuuku1025:20180325213955j:plain

そしてこれがアレックスの仲間達

(これはミルクのお店で今晩の作戦練り中)

1971年とは思えないおしゃれな描写が多々ある。



あまり多く語るとただのネタバレになりますから

省略しますが、今まで犯した罪で牢屋に入れられます。


そして政府が新たに導入しようとしたルドヴィゴ治療を受けます。精神的にショックを与え2度と犯罪を犯せなくします。そのかわり短期間で牢屋を抜けることが出来ます。(要は実験台)


f:id:yuuku1025:20180325214521j:plain



とまあ治療のおかげで改心するのですが、なんやかんやありこの治療法は人間の権利を侵害するということで廃止されます。その権利が。


『犯罪を犯す権利』

『人を殺す権利』です。


一見そんな権利この世に必要ないだろと思った方、あなただってこの権利を持っているのです。



例えば家に殺人鬼が入ってきてあなた以外の家族全員を殺したとします。


そしてその殺人鬼は全員殺したと思いソファーで一服をしています。


あなたはソファーの後ろに隠れています。そして手にナイフを持っています。あなたは家族を殺された怒りから殺人鬼を殺してもおかしくはないでしょう。(後に裁判沙汰になったりはしますが)


とまあ、あなたは犯罪を犯す権利を持ってるから犯罪を犯せるのです。


というなんとも言えない世界の中この話は進んで行きます。このサイコ具合は確かに、視聴した後にスッキリはしませんが色々考えさせられたりします。


そして最もサイコ的、まあ上映禁止になった理由の一つである。暴力シーン、殺人シーンです。


なんらグロテスクな描写はあまりありませんが、暴力しながらジーンケリーの『雨に唄えば』という明るい名曲を歌います。これがまた脳裏に焼き付いて離れません。



f:id:yuuku1025:20180325215738j:plain




まあ百聞は一見にしかずです。

是非名作『時計じかけのオレンジ』を見てください。数々の映画ランキングで1位を取るこの作品

上映禁止のはずなのに1位。これがサイコの魅力です。〜深夜には見ないでね〜





2.丸ノ内サディスティック


こちらは東京事変のボーカル椎名林檎による名曲です!元々2ndシングルの『歌舞伎町の女王』のカップリング曲だったのです。




f:id:yuuku1025:20180325220838j:plain




さて、それでは歌詞を始めから読み解いていくと、
不況下、丸の内のOLが歌の主人公(報酬は入社後平行線で)、女は地方出身者(東京は愛せど何も無い)、池袋をターミナル駅とした私鉄沿線のわりと近めのところに住んでいる(終電で帰るってば 池袋)。
女にとって東京は喧噪にあふれ淋しさを紛らわす街に一見して思えたが、実質は喧噪しかなく、それを取り払うと空虚しかなくなる街であると感じている。その街の中で、どこか投げやりな気分で生きている。
御茶ノ水―後楽園―池袋の駅名列挙により、女は丸の内線を使って通勤していると判断される。



f:id:yuuku1025:20180325220916j:plain



リッケンを買おうと御茶ノ水に行ったけど19万も持ってねーよ。御茶ノ水は、楽器屋が多いのです。
女はロック狂で、とりわけブランキーの浅井のことが狂信的に好きである。女には友達も恋人もなく、会社勤務ののちはただアパートに帰宅してヘッドホンでブランキーを聴くのみ(毎晩絶頂に達して居るだけ)。
女は、会社での仕事をぜんぜん面白いと思っていない(ラット1つを商売道具にしているさ)。「椎名林檎大辞典」には「ラット」はギター名、そして林檎を特集していた同人誌名との記載も見られるが、これは同じ「鼠」の意で、パソコンの「マウス」から「ラット」へと語の転用が試みられたとも考えられる。
つまり、女は上司から言いつけられた社内文章などをパソコンで文書化するなど、単調で退屈な作業しか会社で行っていない。女はパソコンで文書をつくりながら、“アタマのなかで”ブランキー=浅井の曲を再生していた。そしたらイッてしまった。(そしたらベンジーが肺に映ってトリップ)
なぜ「肺に映る」のか。たぶん女は幼少期に肺を病んだ経験がある。その体の一番弱い部分がトリップの棲処となる。(ちなみに椎名林檎は内臓変形の既往症があり、幼児期に手術経験がある)。




(最近は銀座で警官ごっこ/国境は越えても盛者必衰)が、全体解釈のカギとなる。
「警官ごっこ」とは婦人警官のコスプレを意味し、そういうコスプレ・パブ店が銀座にあって、女はそこでアルバイトするという二重生活を始めたことを意味していないか(銀座は不況でそこまで「落ちた」のだ)。そうすると、以後の歌詞の辻褄が上手く想像できる。(国境は越えても盛者必衰)は「フィリピンや南米からの出稼ぎの女が店にたくさんいて、“売春”に従事している以上、みな一時的にカネ回りがいいが、やがては身を持ち崩してゆくだろう」という意味にとれる。
尚、盛者必衰は、前曲「歌舞伎町の女王」の「一度栄し者でも必ずや衰えゆく」から引き継がれた厭世的主題で、これが必ず「売春」に当てられることから椎名林檎の「売春」観が透けて見える。




f:id:yuuku1025:20180325221231j:plain



(青 噛んで熟って頂戴 終電で帰るってば池袋)
もちろん、青姦[※野っ原でセックスすること]でイッて頂戴のことだけど、相手が誰なのか。ここではもうベンジーではないと思う。終電で帰るってばって言ってるから。
ようはsexだけの関係の人、あるいは客に対する言葉だろう。
セリフにするとこんな感じでしょう。
「青姦でいいからさっさと射精しろ!終電で帰るから」
あまりに露骨なので表記を置き換えたということだが、その置き換えによりフレーズは二重の意味となった。「青」は性熟していない林檎自身、よって(青 噛んで)は「その青いあたしを噛んで」と取れる。(熟って)には相手の男が性熟しているという意が入りこんでいるようだ。



丸ノ内サディスティックの解説面倒臭かったんで好きな解説をコピペしました。


ただこの曲は本当愛しています。急に私事になりますが16歳で一人暮らしなんて考えられなかったし、居住地が丸ノ内線沿線を選んでしまった自分。好き過ぎるだろw




とまあ好きなもの同士が合わさって

『時計じかけな丸ノ内線』になりました。



最後は嫁で



f:id:yuuku1025:20180325221555j:plain



f:id:yuuku1025:20180325221653j:plain




f:id:yuuku1025:20180325221749j:plain




来たる閏日また貴方に会えると願って。